台風19号後の石神井川④ 向台運動場と芝久保運動場


 西東京市の石神井川の3つの調整池。
 そのうちの南町調整池(柳沢児童広場)は湧水による湿地が形成されていました。

 では、残る2つの向台と芝久保の調整池はどうなっているのか、期待に胸を膨らませて石神井川をさかのぼります。

 南町調整池の上流の石神井川も変わらず、豊富な水量の水が流れています。
 このあたりの区間というのは、最上流部の下水が下水幹線に接続されてからは普段はほとんど水が流れなくなったエリアです。

 向台調整池からの水路の合流点に到着。

 写真の手前が調整池からの水路で、奥が石神井川です。ここでも、かなりの水量の水が調整池から出てきていることが確認できます。

 では向台運動場はどうなっているのか、見てみると・・・

 柳沢児童広場ほど全面的に湿地になっているわけではありませんでしたが、ところどころに水たまりが形成されていました。

 向台運動場はグラウンドに降りることができるので、調整池の排出口を見てみました。
 すると、グラウンド全体は水に浸っていないものの、周囲を囲むU字溝に水が物凄い勢いで流れていることが分かりました。
 このU字溝をさかのぼってみることにします。

 すると・・・ありました!湧出口です。

 それも尋常じゃない数です。野球場、サッカー場、駐車場の南側、台地と接する地点で無数の湧出点を見ることができました。数は数えきれません。ちなみにトップ画像もその1つです。

 また、サッカーグラウンドでは中央部でも数か所湧出している場所がありました。

 ただ、こちらは中には枯れているものもあり、台風直後よりはやはり湧出量が減っていることが推察されます。

 それと、南西部に写真のように噴き出している水がありました。

 これは流石に湧水ではない・・・かな?ただ、水の湧き出し部分に人工物は見えず、何なのかはよく分かりませんでした。

 さらに石神井川を上流へと向かいます。

 芝久保調整池は向台調整池の上流300mほどのところにあるので、かなり近いところにあります。調整池内にある芝久保運動場は向台ほど広くはなく、野球場はありますがどちらかと言うとゲートボールをしている方々をよく見蹴る運動場の印象です。

 こちらが運動場の様子。案の定、ここでも水が溜まっていました。

 印象的だったのは、調整池を見下ろす歩道で立ち話をしていた老人たち。

「これは水が溜まっているのではないね~。」

「確実に湧いているんだろうね。早く水が抜ければいいけれど。」

 という会話が聞こえてきて、やはりここに住む人々にとっては貴重な運動スペースなので、水が早く抜けて欲しいのだなと感じました。

 残念ながら向台と異なりグラウンドに降りることはできないので、湧出口の確認はできませんが、石神井川との合流点を見るとここでもかなりの水量が流入していることが分かります。

 左が石神井川本流、右が調整池からの水路です。

 ところが、、、石神井川の本流はまだまだ上流から流れてきています。

 この地点でこれだけの流量の石神井川を見るのは、石神井川を追いかけて20年くらい経ちますが(中学生の頃です)初めてです。


 石神井川は多摩湖自転車道との交差へ。

 多摩湖自転車道は、多摩湖から和田堀給水場へとつながる水道道路で、中に大きな水路が埋まっているため、石神井川との交差点では川が刻んだ谷部分に馬の背と言われる盛り土の道が現れます。

 その上から石神井川の谷を見下ろすと・・・うん、まだ全然水が流れているな。

 ここよりさらに上流となると、小金井公園、そして小金井カントリークラブの敷地内です。

 さらにさかのぼります!

武蔵野台地の湧き水復活を考える

外環道の開通工事を控え、 改めてかつて豊富な湧水量を誇った三宝寺池をはじめとした 武蔵野三大泉(井の頭池・善福寺池)の湧き水復活について、 石神井公園を愛する一般市民の立場から考えたいと思います!

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