武蔵野台地の川の分類と石神井川

 東京都の市街地が広がっている場所のほとんどは、荒川と多摩川という大きな川に挟まれた台地の上に広がっています。この台地を武蔵野台地と言います。武蔵野台地は関東平野の一部ではありますが、決して平坦な地形ではなく、石神井川や神田川、白子川、目黒川、野川などの河川が流れ、それぞれが深さ数メートルから10メートル程度、場所によっては20メートルを越える谷を刻んでいます。

 それらの川は、「武蔵野台地の段丘崖に分布する著名湧水の湧出機構の解明とその保全ならびに環境モニターとしての機能の検討」という論文によれば、その発達の歴史を基に以下の3つに分けられるとあります。


1、現地形対応型河川

 現在の台地地形を最初の条件としてスタートしたと考えられる河川。現在の武蔵野台地ができてから、雨水などの浸食によって谷ができ、川が流れたものです。


2、古地形対応型河川(扇端湧水を起源とするもの)

 現在の台地地形が出来る前、武蔵野台地が青梅市付近から広がる多摩川の扇状地だったときから、その扇状地の末端部から湧き出た湧水によって形成されていた河川。

 実は武蔵野台地ができる前から原型が既にできあがっていた河川もあるんですね!


3、古地形対応型河川(古多摩川)

 扇状地を作った大河川は洪水等の時に何かの拍子で流路を変えることがあります。

 かつての多摩川も現在とは別の流路を流れていたことがあり、その流路後を流れている河川。


 そして、石神井川は直線化や上流部の暗渠化等により流路が実際より短くなっているものの、武蔵野台地最長・最大級の河川であり、分類的には2の扇端湧水を起源とする古地形対応型河川であるというのです。


 地形に詳しい方は「あ~なるほどね!」と思うかもしれませんが、地形に詳しくない方には「台地?扇状地?多摩川が別の流路を流れていた??」と思われる方もいると思います。

 そこで、次は多摩川の扇状地について掘り下げていきます。


(参考)「武蔵野台地の段丘崖に分布する著名湧水の湧出機構の解明とその保全ならびに環境モニターとしての機能の検討」新藤静夫1993 p6


(画像)武蔵野台地の衛星写真 ※wikipediaより引用

武蔵野台地の湧き水復活を考える ~外環道の開通を控え~

外環道の開通工事を控え、改めてかつて豊富な湧水量を誇った三宝寺池をはじめとした武蔵野三大泉(井の頭池・善福寺池)の湧き水復活について、石神井公園を愛する一般市民の立場から考えたいと思います!

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