武蔵野台地の本来の姿

 現在この地球上で人の手が一切入っていない場所はほとんどありませんが、「潜在自然植生」とは「人の手が一切」入らない場合その土地はどうなっているかを想定したものです。

 それで言うと、武蔵野台地は台地上には常緑広葉樹の森が広がり、川が流れる谷にはヨシなどの水草やハンノキなどが生い茂る湿地帯が広がっていたと推測されています。常緑広葉樹とはカシやシイなど一年を通して青々とした葉をつける森のことで、冬でも葉は落ちず、森の中は常に薄暗いという特徴があります。現在でも人の手が加わらない神社などにはその森が残っているところがあり、人が作った森であっても明治神宮のように100年かけて自然に還った森は常緑広葉樹が広がっています。


 『練馬区自然環境調査報告書』には、「練馬区の潜在自然植生は、大部分がシラカシ群生と推定されている。」と、あります。ちなみに石神井周辺では和田稲荷に区内最大のシラカシが御神木として残されており、姫塚の上にそびえているのもシラカシです。

 この石神井川流域には縄文時代から人が住みはじめ、流域には石神井川の谷の湧水を求めて作られた遺跡も多く見つかっていますが、本格的に人が自然に手を入れ始めるのは中世以降のことです。


(参考)練馬区自然環境調査 ※Ⅱ章p9

(写真1枚目)和田稲荷のシラカシ 

(写真2枚目)姫塚のシラカシ

(写真3枚目)常緑樹に覆われた明治神宮の森

武蔵野台地の湧き水復活を考える ~外環道の開通を控え~

外環道の開通工事を控え、改めてかつて豊富な湧水量を誇った三宝寺池をはじめとした武蔵野三大泉(井の頭池・善福寺池)の湧き水復活について、石神井公園を愛する一般市民の立場から考えたいと思います!

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