神明の森みつ池のこと。

 以前よりその存在を噂で聞いていた神明の森みつ池にいってきました!

 ・・・正確には、仕事中に前を通った程度なのですが、湧き水と森からなる非常に印象深い場所でした。

 世田谷区は南部に国分寺崖線(こくぶんじがいせん)という大きな崖が存在します。これは多摩川の浸食作用によって形成されたもので、武蔵野台地上の中小河川に沿って形成された谷はせいぜい高低差が数メートルから10メートル程度なのに対し、国分寺崖線はその湧水を集めて流れる野川に沿って20メートル以上ある非常に規模の大きな崖が連なります。

 そして、崖だったことで宅地化がすぐには行われず、斜面林が残っているところが多いのです。

 上流部・中流部にはお鷹の道や滄浪泉園、野川公園などがありますが、下流部にあたる世田谷区内で湧水と斜面林が一体となって残っているが神明の森みつ池緑地です。

 世田谷トラストまちづくりが管理をする

この緑地は年数回の観察会のときしか一般の人が立ち入ることはできず、まさに都市に秘境として存在し続ける貴重な場所です。

 私もコナラ、クヌギ、マツなど武蔵野台地の平地林(雑木林)を構成する種を中心に、危惧種やゲンジボタルが生息するこの森を柵の外から観察していましたが、そこで同時に驚くべき看板を目にすることになりました。

 外環道の計画にざっとは目を通していたのですが、この神明の森みつ池が外環道計画の中に入っている事は見落としていました。

 外環道は確かに以前から計画されていたものであり、この地域が外環道が建設される前提であったことは事実です。

 しかし、時代は変わりました。宅地化され自然のほとんどが失われた都市部において、神明の森みつ池は都市部に残る貴重な自然であり秘境です。

 外環道の計画そのものに、私個人として反対することはしませんし、工事の際は環境にも配慮してくださることと信じていますが、土木工事がこれまで数多の自然環境に影響を与えてきた事は事実です。

 武蔵野台地の自然を愛する人、地元の自然に愛着を感じる人は、この計画に対し、よりレベルの高い環境への配慮、土木工学目線ではなく、環境工学的な考え方ではなく、生物学、地理学視点を包括した高いレベルでの環境との共存を求めていかなければならないと思います。

武蔵野台地の湧き水復活を考える

外環道の開通工事を控え、 改めてかつて豊富な湧水量を誇った三宝寺池をはじめとした 武蔵野三大泉(井の頭池・善福寺池)の湧き水復活について、 石神井公園を愛する一般市民の立場から考えたいと思います!

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